豊かな海と生産者さんの思いが作り出す旨味!「海藻」の収穫・生産に迫る動画特集
「海の幸」といえば、みなさんは何を思い浮かべますか?
マグロ、海老、牡蠣……。そして忘れてはいけないのが「海藻」!
普段、何気なく食べている海苔やもずく。その美味しさには、生産者さんたちの弛まぬ努力や愛情が詰まっています。さらに近年では自然災害やエネルギー資源の高騰などの苦難も……。
今回はそんな海藻類の収穫・生産の様子と、それに携わる方々の思いが伝わる動画を3本ご紹介。あなたの知らない海藻の世界が、海の底に広がっているはず!
■ 沖縄の定番食材!豊かな海の恵み「アーサ」の収穫
■ もずくの一大産地・うるま市で「軽石」と闘う漁師たち
■ 岡山・下津井産一番摘みのりが、最高級品「鷲羽のり」になるまで
■ 沖縄の定番食材!豊かな海の恵み「アーサ」の収穫
沖縄県の家庭では定番食材の海の幸「アーサ」。
磯の風味が良く、島豆腐と一緒に味噌汁にした「アーサ汁」や天ぷら、沖縄そばのトッピングなどさまざまな料理に重宝されています。
北中城村(きたなかぐすくそん)は、県から養殖拠点産地として認定されています。沖縄県で生産されるアーサのおよそ7割が北中城村産なんだそう。
旧暦の8月15日(新暦の9月中旬〜10月上旬)を目安に種付けが始まり、1〜4月に収穫のピークを迎えます。
収穫したアーサは専用の機械によって摘み取られます。網から次々と引き剥がされていく様子が、見ていて気持ちいい…!
「初春のアーサは非常にやわらかくて風味が強い」と語る、佐敷中城漁協・北中城支所アーサ生産部会の岩本清一会長。朗らかな表情から、アーサに対する自信と愛が伝わってきますね。
「緑のじゅうたん」と称される、北中城村の豊かな海の恵み。普段なかなか目にすることができない、アーサの収穫の様子をお楽しみください。宮城出身の筆者はアーサの存在も知らなかったので、とても新鮮で興味深かったです…!
■ もずくの一大産地・うるま市で「軽石」と闘う漁師たち
全国一のもずく産地として知られる沖縄県で、生産量の約4割を誇るうるま市の勝連漁協。
看板商品は毎年3〜5月にしか収穫されない、とても希少な海の幸「早摘みもずく」です。
2022年、勝連漁協はとある難敵に悩まされていました。
それは、海の中を無数に漂う白い粒。海底火山の噴火が原因で発生した「軽石」です。
軽石が船の循環に入り込んでしまうと、海に潜っている最中にエンジンが故障してしまう恐れがあります。勝連漁協はこれを想定し、一隻ではなくグループで出航する体制を取ることにしましたが、原油価格の高騰に直面し、船を出すほどコストがかさむ状況に。
2023年3月、幸いにも軽石の漂着量は次第に減少。
そして、待ちに待った「早摘みもずく」の収穫が始まりました。ポンプに繋いだホースを使って、丁寧にもずくを吸い上げていきます。
軽石や燃油価格の高騰に加え、新型コロナウイルスでの需要の減少により、1kgあたりの値段も以前の半分ほどに下がっているもずく。
そんな逆境を乗り越える漁師たちの勇敢さと、原動力となった「美味しいもずくを届けたい」という熱い思いが、映像からひしひしと伝わってきます。軽石と闘う海人(うみんちゅ)たちの姿を、ぜひご覧ください!
■ 岡山・下津井産一番摘みのりが、最高級品「鷲羽のり」になるまで
瀬戸内海に面した港町・下津井にて、家族で海苔造りを行う「南條海苔」。2015年に自社ブランド「鷲羽のり」を立ち上げました。
「鷲羽のり」完成への道のりは、まず高梁川(たかはしがわ)河口でののり養殖からスタートします。毎年10月ごろから養殖の準備が始まり、12月に刈り取りが行われます。
工場に着いたのりは丁寧に洗われ、細かく刻まれます。その後に待っているのは、熟成、厚み調整、乾燥といった数多くの工程。
のりの加工が始まると、家族が交代で仮眠をとって、3日間機械を動かし続けることも珍しくないそう。大変だ…!
乾燥機で2時間半ほど乾かして成形すると、おなじみの海苔の姿に!ここから加工業者が火入れ、味付けをしてようやく「鷲羽のり」が完成します。
手間暇かけて造られた「鷲羽のり」。養殖の準備から完成までに何ヶ月かかると思いますか?ぜひ動画で答え合わせしてみてください!
■ 生産者さんの思いを感じながら、海藻をじっくり味わおう!
普段、ついパクパク食べてしまう海藻。そのひとつひとつに込められた生産者さんたちの愛情を知ると、旨味を噛み締めながら味わおうと思いますよね。
海藻類の生産を行う方々の表情や語りぶりからは、製品に対しての確固たる自信が伝わってきます。今回紹介した海藻製品はお取り寄せもできるので、ぜひ愛情と自信の詰まった海の恵みを味わってみてください!
(編集:ノオト)
【ビタちく愛炸裂!】長野県民が愛する「ビタミンちくわ」が5ヶ月ぶりに生産再開!
[長野県 長野市 篠ノ井杵淵字大門西 等]
神田(こうだ) のぞポンライター
長野県民のソウルフードですが、実は石川県産!製造の様子も必見