知れば一層おいしくなる! 全国イチオシの加工食品に秘められたストーリー4選
加工食品の特徴として、「調理の手間を省ける」というメリットがあると思います。だからこそ、生産者の皆さんには感謝の気持ちでいっぱい!
そんな加工食品には、生産地で引き継がれる伝統的な技術、地元の人が考案した生活の知恵、生産者さんの熱い思いなどのストーリーが潜んでいるものです。
それらが垣間見える、加工食品をつくる方々のインタビュー動画を今回はピックアップしました。
■ 「おいしくて、安心・安全」が旗印の北海道「チキンじゅーしぃウインナー」
■ 大分県の港町で100年の歴史を誇る調味料「ごまだし」
■ 参勤交代の頃、大分県の“生姜の町”で生まれた銘菓「臼杵煎餅」
■ “餃子の町”宮崎県高鍋町の2大名店がタッグを組んだ理由
■ 「おいしくて、安心・安全」が旗印の北海道「チキンじゅーしぃウインナー」
北海道で道産食材の燻製品を扱う食創造さんだかんが製造・販売する「チキンじゅーしぃウインナー」は、商品名のとおりめちゃくちゃジューシー! 見るからに、肉汁がすごいです。
あと、嬉しいのは無添加でつくられているということ。でも、別にそれを売りにしているわけじゃない。同社の取締役で工場長でもある小木曽理恵さんは、「無添加だから買ってもらえるんじゃなくて、おいしくてさらに無添加であることを目指した」と強調します。
成分表を見ると、素材に関するもの以外は塩とはちみつ程度しか加えられていないとわかります。「安心・安全をお客様に届ける」という姿勢の表れでしょう。
これまで、道内のいろいろな産地の鶏肉を試してきた同社。現在は、最も“プリッと感”が出る知床産鶏モモ肉を使用しているそうです。
オススメの調理法は、2つ。まずは、焼いたウインナーを赤味噌の鍋にぶっ込むという召し上がり方です。実際に赤味噌鍋を試してみた小木曽さんは、「合う」と断言! というか、素材が鶏肉だから和洋中なんにでも合っちゃうはずです。ほら、おいしそう。
あとは、なんと言っても丸ごと網焼きですよね。これが最もジューシーさを実感する食べ方。丸ごと焼いてあげたほうが、肉汁は逃げません。せっかくの肉汁だし、逃がしたらもったいない!
調理したウインナーの出来栄えは、是非とも動画でご確認ください。ヨダレが出ること、必至!
■ 大分県の港町で100年の歴史を誇る調味料「ごまだし」
大分県佐伯市鶴見で製造されているのは、その名も「ごまだし」。
魚とごまを練り合わせてつくられた調味料で、食べると魚の煮付けのような味がします。このだしをうどんと合わせたり、はたまたチャーハンやバーニャカウダーに使ったり……要するに、なんにでもイケる逸品!
実は、「ごまだし」の歴史は100年にものぼるそう。
原材料はエソや鯛、アジなどで、大量の獲れた魚を無駄にしないよう保存食として残したことがそもそもの始まりです。というのも、佐伯市は九州屈指の漁獲高を誇る場所。
さらに、かつて鶴見ではごまが栽培されていました。つまり、「ごまだし」は地域の身近な食材のみでつくられているのです。
そんな「ごまだし」を商品化したのは、主婦同士で結成された「漁村女性グループめばる」。
同グループの創業者・桑原政子さんは「一村一品運動によって農村には女性グループが多く生まれたが、漁村には少なく、私もやってみたいと思った」と、55歳にしてめばるを立ち上げました。それまで、桑原さんは専業主婦だったそうです。
「冷蔵庫を開けたときにマヨネーズがあってケチャップがあって、その隣に『ごまだし』がある。そういうふうに広がっていったらいい」というのが、桑原さんの抱く夢。
動画では、「ごまだし」を使ったナムルや豆乳ごまだし梅茶漬けなど、桑原さんオススメの“ごまだしメニュー”も紹介されていますよ!
■ 参勤交代の頃、大分県の“生姜の町”で生まれた銘菓「臼杵煎餅」
大分県臼杵市の後藤製菓がつくる「臼杵煎餅」は、400年ほど前に参勤交代の際の保存食として生まれた銘菓。
生地をつくる際は大分県産の生姜パウダーをたっぷり練り込み、コーティングには生姜だれ(生姜の果汁+砂糖)を用います。
生姜に始まり、生姜に終わるといった感じですが、無理もない。臼杵市はもともと生姜で栄えた町で、明治~大正時代は本州や朝鮮半島に出荷するほど生産が盛んでした。
臼杵煎餅をつくるスタッフの多くは主婦で、中には70歳の方も! 同社は「元気なうちは、いくつになってもいてください」とスタッフに呼びかけており、家庭的な雰囲気のもとで銘菓は生まれています。
また、「臼杵煎餅」を包む箱や生姜だれを塗る専用はけまでも、スタッフによる手づくり。煎餅の表現に描かれる線の数や太さに、つくり手の個性が表れているということですね。
後藤製菓五代目の後藤亮馬さんは「真心を込めた手仕事で、多くの方に笑顔を届けたい」と語ります。作業場の家庭的な雰囲気や丁寧な手作業の様子をぜひ動画でも味わってくださいね。
■ “餃子の町”宮崎県高鍋町の2大名店がタッグを組んだ理由
宮崎県高鍋町は、数多くの餃子専門店が立ち並ぶ“餃子の町”。同町には、半世紀にわたってしのぎを削ってきた「たかなべギョーザ」と「餃子の馬渡」という2つの名店があります。
なんと、それぞれの店主がサシ飲みし、本音を語り合うという対談企画が組まれました。
ライバル意識から、最近まで「相手のお店の餃子は食べてはならない」と思い込んでいた……と、2人の店主は明かしました。しかし、いざ食べてみると「やっぱり、おいしい」と表情を崩す両者。「さすがは、俺のライバル」といったところでしょうか?
パリパリ皮が特徴の「たかなべギョーザ」、もっちり皮が特徴の「餃子の馬渡」、個性は違えど味の確かさは両雄並び立ちます。
2人の店主が和解したきっかけは、県外イベントへの出店などを経て“餃子の町”高鍋町の知名度の低さを互いに実感したことでした。現在は両店がタッグを組み、県内外で餃子フェスを展開。2人は“餃子県”宮崎のブランド確立の立役者となりました。
鉄板のように熱い思いがぶつかり合ったサシ飲み。動画では因縁浅からぬ2大餃子店のルーツや、ライバル関係を激化させたエピソードなど、ここでは紹介しきれなかったエピソードが盛りだくさんです!
■ 生産者の人となりを知ると、信用できる
生産者の人となりを知ると、その商品に対して信用できる気がしてきます。自分の口に入れる食品なのだから、根底に潜んでいるストーリーも知っておきたいですよね。
どの商品もお取り寄せは可能なので、動画を見て気になった方はぜひ!
(編集:ノオト)
【ビタちく愛炸裂!】長野県民が愛する「ビタミンちくわ」が5ヶ月ぶりに生産再開!
[長野県 長野市 篠ノ井杵淵字大門西 等]
神田(こうだ) のぞポンライター
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