1550ニュースレーダーWith
「茶粥」に「豆腐の磯辺揚げ」! 青森県野辺地町で愛され続けた「松浦食堂」の味
[青森県 野辺地町 上小中野]
1:02 63年一緒に厨房に立つ松浦夫婦の仲睦まじい会話
1:41 先人の知恵!うなぎに見立てて作る「磯辺揚げ」
2:58 かわらけつめい茶で作る昔ながらの「茶粥」
青森県野辺地町(のへじまち)で、120年以上に渡って愛され続けた「松浦食堂」。
松浦食堂3代目の松浦リツさんが作っているのは、野辺地町の郷土料理「豆腐の磯辺揚げ」です。
ペースト状にした豆腐や細切りのごぼうを使用した揚げ物で、魚が食べられない仏事の際によく食べられていたそう。
うなぎの皮に見立てた海苔に、混ぜた豆腐を乗せて揚げます。昔はこれにうなぎのたれをつけ、七輪で焼いていたそうですが、現在は鍋で煮込んで味付けをしています。
「昔の食文化の土台はちゃんと大切にして、それにいくらかずつ加えていくことが、時代時代にあった食文化だと思う」と語るリツさん。伝統を大事にする気持ちは忘れずに現代に適合していく、リツさんの郷土料理に対する愛が感じられます。
松浦食堂は1891年の野辺地駅開業と同時に、駅前に開店しました。
地元の人や鉄道の利用者など多くの人に愛され、当時は開店の7時から、閉店の21時までずっと立ちっぱなしだったんだとか!「辛かった〜」と明るく笑うリツさん。たくましすぎます!
そんなリツさんが、野辺地町の一番の郷土料理だと教えてくれた「茶粥(ちゃがゆ)」。
藩政が行われていた江戸時代、日本海の往来で活躍した北前船によって、上方から野辺地町に伝えられたという「かわらけつめい茶」で作るお粥です。
煮出したお茶に、お米を入れてコトコト火にかけます。早くても40分、炊き上がるまで鍋の前から動けないんだとか。お茶で炊くお粥ってどんな味なんだろう……? 食べてみたい!
リツさんの快活な人柄も、松浦食堂が愛され続けた理由のひとつなんだと感じます。
作り方を楽しそうに教えてくださる声からは、野辺地町の郷土料理への愛がひしひしと伝わってきました。磯辺揚げを揚げる音や、茶粥を煮込む音も心地よくてあたたかい気持ちになりますよ!
2017年、松浦食堂は惜しまれつつも閉店してしまいました。しかし現在、野辺地町商工会が店舗を借りて、リツさんが作り方を伝授した茶粥や磯辺揚げなどを提供することもあるそうです! 長く受け継がれていってほしいですね。
【基本情報】
放送日:2023年4月12日
放送局:青森放送
番組名:1550ニュースレーダーWith
店名:松浦食堂(閉業済だが、同店舗を使って茶粥や豆腐の磯辺揚げが提供されることあり)
住所:〒039-3154 青森県上北郡野辺地町上小中野39-7
(編集:ノオト)
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神田(こうだ) のぞポンライター
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