お店の……というか、鳥取の名物はこのホルモンそば、通称“ホルそば”です。

ホルそばはもちろん、『孤独のグルメ』（シーズン8）にも登場。劇中では、まつやの女将（渡辺えりが好演！）がこのように語っていました。

「（ホルそばは）私の子どもの頃からありましたけぇ。昔はどの町にもホルモンの鉄板焼き屋があって、店ごとに女たちが切り盛りしとったんです。今は少なぁなりましたけどなあ」

つまり、今やホルそばを提供する店舗は、この地域でも希少だということ。特に、“ホルそばの聖地”まつやのホルそばはホルモンが大きくてプリプリです！ 噛むと、ホルモンの上質な甘い脂がじわじわ出てくるし。『孤独のグルメ』原作者の久住昌之氏は「これ（ホルモン）を噛みながら死にたい」と、とんでもないことを言っていました。

そこに辛めの味噌ダレが加われば、味が途端に奥深くなる。というか、この味噌ダレこそがホルそばの最大の魅力です。ソースでも塩でもなく、タレで食べる至福の焼きそば！ これをまだ知らない人は可哀想ですね……。

特に、まつやの味噌ダレは特別。店主・橘幸男さんのおばあさんがつくった味噌ダレを、今も変わらずに使い続けているんです。『孤独のグルメ』で言ってたとおり、やっぱり「女たちが切り盛りしとった」んですねえ！

ホルそばの特徴は、もう一つ。すでに下味がついているのに、なぜかつけダレも付いてくるんです。お好みで麺をこのつけダレにつけるのもアリ！ 味噌ダレの奥深さが倍増するのだから、おいしいに決まってますね。

動画本編、必見の内容です。なんと、店内のお品書きには書かれていない“裏メニュー”が登場するのだから。っていうか、こんな絶品メニューが隠されてたなんて知らなかったんですけど？

「言ってないですからね（笑）」（橘さん）

B級だとかA級だとか、そんなカテゴライズは付け入る隙がなかったまつやのホルそば。孤独のグルメならぬ、これは孤高のグルメです！

のぞポンライター

寺西ジャジューカ

東京生まれ東京育ち……だけに、地方のおいしいものに憧れがある。子どもが好きそうな食べ物が好き。