NEWS CH.4
【学校再編】唯一統合が猶予された県立高校。存続の決め手は「ゲーム製作会社」との連携?
[愛媛県 砥部町 岩谷口 等]
2023年3月、愛媛県教育委員会の臨時会が開かれました。8ヶ月の議論の末、修正を盛り込んだ内容で最終決定となった県立高校の再編計画。全日制の県立高校55校のうち、19校を統合して45校に減らすことになりました。
そんな中、当初の計画案から一転、唯一統合が猶予された松山南高校砥部(とべ)分校。存続の最大の決め手となったのは「民間企業」……? 一体どういうことなんでしょうか。
砥部分校は2025年に「ゲームクリエーションコース」を開設します。そのカリキュラムの作成などで連携するのが、ゲームのシステム開発やキャラクター製作を手がける企業「オートクチュール」。
なんと砥部分校の中にサテライトオフィスを設け、そこに常駐する社員が生徒に技術を指導するそう。実際にその業界で働いている人に教えてもらえるのはすごく学びになりそうですね!
民間企業との連携で、存続の危機を乗り越えた高校は他にも。
熊本県立高森高校では2023年度から、公立高校では全国初の「マンガ学科」を新設しました。
週刊少年ジャンプの元編集長率いる漫画出版社「コアミックス」が全面協力し、プロの漫画家や編集者が先生として指導します。
筆者も漫画を描いている身として、高校生のうちからプロに見てもらう機会があるのは羨ましすぎる……!
熊本県高森町の草村 大成町長は、「企業も本気で人材育成に取り組んでいるので、その本気度に本気で応える。次世代が学びやすいように支援してあげたい」と語ります。
そのために資金が必要だということで、ふるさと納税の寄付総額約32億円のうち、約3億6200万円を高森高校の支援金に充てています。すごい……誠意ある行動ですね。
本気で学びたい高校生に、本気で応える自治体や企業の大人たち。その奮闘には胸を打たれるものがあるので、ぜひ動画本編も見てほしいです!
【基本情報】
放送日:2023年5月12日
放送局:南海放送
番組名:NEWS CH.4
取材先:愛媛県立松山南高等学校砥部分校(〒791-2141 愛媛県伊予郡砥部町岩谷口7)、熊本県立高森高等学校(〒869-1602 熊本県阿蘇郡高森町高森1557)
(編集:ノオト)