梅かつお味やコーンポタージュ味などさまざまなフレーバーのポップコーンが並びます。こちらは高知県の食品会社「あぜち食品」が手がけたもの。実はポップコーンは高知の文化とも密接に関わっているんです。

3色に彩られたポップコーン「花きび」は、高知版ひなあられとして50年以上親しまれている商品。高知では桃の節句になると、雛人形とともに花きびを飾る家庭も多いのだとか。

あぜち食品社長の和田しほこさんは「高知にしかない文化ということが花きびの自慢」と語り、「文化を紡いでいく責任がある」と続けていました。

高知にこんな風習があるなんて知らなかった……！　こないだ高知に行きましたが、スーパーのお菓子売り場をまったくチェックしていなかったことが悔やまれます。

あぜち食品には他にもユニークな商品を多数開発しており、こちらは塩味のポップコーンが詰まった袋を梱包用の緩衝材としても使える「食べられる緩衝材」。荷物を開けてこれが緩衝材に入っていたらすごくうれしいだろうな〜。

この食べられる緩衝材がきっかけで、あぜち食品ではおよそ15年ぶりに新商品が生まれることになったのだとか……？

それが黒ごま味のポップコーン！

黒ごま製品を扱う長崎の企業から「黒ごま味の食べられる緩衝材を作れないか」との依頼があり、試作してみたところびっくりするほどおいしかったそうなんです。

黒ごま味のポップコーンを商品化するにあたって、地元の中学生と連携して商品開発に取り組みました。

パッケージデザインやキャッチコピーなど、商品化に向けての重要なポイントについて意見を交わしたそう。

生徒たちも自分が関わった商品がスーパーに並んでいるのを見たら、ものすごくうれしいだろうな。写真を撮ってLINEのアイコンにしちゃうんじゃないか？

ついに完成した黒ごまポップコーンをクラスのみんなにお披露目するため、中学校を訪れた和田社長。「心臓がドキドキして、喜んでくれたらいいんですけど……」と緊張を隠せない様子でした。

果たして中学生たちは喜んでくれるのか？ そして、完成した商品を配ってから初めて気づいたミスとは。黒ごまポップコーンを受け取る中学生たちの弾けるような笑顔が素敵なので、ぜひ動画をチェックしてみてください！

また、黒ごま好きの筆者としてはぜひ黒ごまポップコーンを食べてみたかったのですが、現在は地元スーパー限定のようで通販では未発売でした。今度高知に行ったときは絶対チェックします！

のぞポンライター

神田（こうだ）

山口県出身のライター・編集者。地方のニュースが大好きだし、明るく朗らかで気さく。