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【感動】復元の頼りは“絵”のみ。150年前の琉球王国のからくり花火は現代に蘇るか?
[沖縄県 那覇市 等]
「技術の進歩はすごい」と言われますが、昔の技術もすごいです。たとえば、現代の技術では古代のピラミッドをつくるのは不可能と言われています。
2022年、琉球王国時代(約150年前)に設計されたからくり花火を再現する公演が開催されました。当時の琉球の花火はすごかったらしい。着火すると仕掛けが次々に変化し、豪快に花火が噴き出します。まさしく、からくり花火!
言うまでもなく、難解な構造です。特に複雑なのは、その名も「四輪車」なる花火。着火すると、屋根の下から儒学者が乗る四輪車が出現するという壮大な仕掛けが施されています。
今回の公演が行われた「国立劇場おきなわ」の茂木仁史さんは、この四輪車について以下のように解説してくれました。
「学者が忙しくしているというのは、学問が国じゅうに行き届いているということ。そういうところを見せようとしたのだと思います」
深い意義が込められている、この「四輪車」。しかし、復元において難しい問題がありました。現代に残された設計図が、極めて単純なのです。こんなのはもう、ただの絵!
複雑な仕掛けがあるはずなのに、仕掛けのつくり方がわからないのです。つまり、自分たちで仕掛けを考えるしかないということ。いや、それって再現なのだろうか? 一から製作するのに等しいのでは……。
で、本当に自力で考えました。たとえば、儒学者が出現する場面は、重りを落とす力で仕掛けが解除される構造にしたようです。
このような試行錯誤を繰り返して1カ月が経過し、いよいよ迎えた本番当日。少し狂うとすべてに不具合が出る、繊細な構造です。下準備は綿密に行われました。
……が、公演直前に雨が降ってくるという不運! もはや、導火線はビショビショです。大丈夫なのか? 少し狂うと、すべてに不具合が出るというのに。
最も難解と言われる、琉球王国のからくり花火「四輪車」は果たして現代に蘇ったのか……? その結末は、ぜひ動画本編でご確認ください!
【基本情報】
放送日:2022年10月14日
放送局:沖縄テレビ放送
番組名:OTV Live News イット!
取材先:国立劇場おきなわ
住所:〒901-2122 沖縄県浦添市勢理客4−14−1
(編集:ノオト)