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あの世も物価高!? 沖縄の旧盆で欠かせないグソーのお金「ウチカビ」とは!?
[沖縄県 うるま市 等]
突然ですがみなさんはグソーのお金「ウチカビ」をご存じでしょうか?
私はまったく知りませんでした。
沖縄県ではウヤファーフジへの思いをウチカビに託し、旧盆に焚き上げるそう。
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沖縄県出身の方以外は頭にハテナが浮かんだこと間違いなしなのではないでしょうか。「ウヤファーフジ」とは沖縄弁で”ご先祖様”のこと、「グソー」は”あの世”のことです。
「ウチカビ」とは、あの世のお金のこと。故人があの世でお金がなくて困ることがないよう焚き上げる冥銭です。沖縄にこんな文化があるなんて初めて知りました。
各家庭で紙に印判を打って模様をつけていたことから、打つ紙=ウチカビという名前になったそう。沖縄県・うるま市の昭和製紙では特注の専用機械で製造しており、鳩目銭という銭型の模様を刻んで販売しています。
工場では1日あたり4300束を製造・出荷しており、旧盆や沖縄の大切な伝統行事のひとつ、清明祭(シーミー)の前は連日大忙しなのだそう。
ところで、あの世のお金「ウチカビ」はどれくらいの価値があるものなんでしょう?
工場長の阿嘉聰さんによると「鳩目銭1個が20万円、それが100個で2000万円、5枚一区切りですので1億円と案内している」と話してくれました。そんなに!!?(諸説あるとのこと)
近年では円安やエネルギー価格の高騰で工場もなかなか苦しくなっているそうですが、ウチカビの卸価格は据え置きなのだそう。
阿嘉さんは「この世と連動していると思いますので、あの世の方もちょっと円安で困ってるんじゃないかな」と話しました。「ウチカビをもっとたくさん上げてもらってご先祖様に送ってもらいたい」とも。
たしかにこの世もしっちゃかめっちゃかだけどあの世も大変になってるかもしれない……。
沖縄の各家庭で、ご先祖様にウチカビを炊き上げている様子が流れました。私がご先祖様だったらあるだけ燃やしてもらいたいですね……。
沖縄にこんな文化があったなんて驚きです。そのほか、ウチカビについてしっかり知りたい人はぜひ動画を見てみてくださいね。
【基本情報】
放送日:2022年8月11日
放送局:沖縄テレビ放送
番組名:OTV Live News イット!
店名:昭和製紙
住所:〒904-2213 沖縄県うるま市字田場708−1
(編集:ノオト)