右折のつもりが「逆走」? 知らなきゃキケンの交通にまつわる小話5選

当たり前のように過ごしている日常。でも、その日常が実は危険と隣り合わせであると認識する必要があるかもしれません。

とくに交通事故は近年でも年間30万件以上発生する、身近に存在する危険。道路交通法改正も度々あり、意外と抜け落ちている交通ルールもあるかもしれません。

今回は、我々に注意喚起を促してくれる「交通」に関する5つの動画をピックアップしました。知っているようで知らないルールやエピソードを再確認することで、交通安全意識を高めていきましょう!

「右折」のつもりが「逆走」? 北海道の道路にある要注意スポット

本土復帰と共に右側通行から左側通行へ 「ナナサンマル」が沖縄に与えた影響

子どもたちを見守る少女像は自動車ドライバーになにを思う

7歳児の平均身長“121センチの世界”と交通安全

“車の仲間”自転車のこの合流は信号無視か?

■ 「右折」のつもりが「逆走」? 北海道の道路にある要注意スポット

北海道札幌市「環状通(かんじょうどおり)東駅」近くの環状通に、気になるポイントがあります。

手前側の道を走る車がここで右折し、反対車線を横断して向かいにある駐車場に行く。そのための絶好の切れ目のようにも見えますが、これは合法なのでしょうか?

多くの車は「レンタル店」と「駐車場」の間の道を行こうとします。でも、純粋な右折ではない。途中で左方向に走る瞬間があり、この一瞬がまさに“逆走”しているのです。

そもそもこの切れ目は右折のための中央分離帯ではなく、バスがバスターミナルに入りやすくなるためのエリアです。

しかし中には、こんなふうにバスとにらめっこするような危ない車も……。

札幌東警察署に話を聞くと、やはりこのような車は逆走扱いになるのだそう。罰則として9000円の罰金と減点2点、場合によっては3カ月以下の懲役または5万円以下の罰金が課せられてしまいます。

動画本編では、こんな車を減らすべく警察が行う対処法も明かされています。っていうか、そもそも交差点じゃないんですけどね!

■ 本土復帰と共に右側通行から左側通行へ 「ナナサンマル」が沖縄に与えた影響

かつて、アメリカ統治下だった沖縄では、車両は右側通行でした。そして、沖縄の本土復帰6年後の1978年7月30日に、他都道府県と同じ「車は左、人は右」へと変更されます。

一日にして、県内の交通方式がガラッと変わったのです。この交通方法変更は、実施日にちなんで「ナナサンマル」と呼ばれています。

当然ながら、この唐突な交通ルールの変化により、事故を起こすバスも少なくなかったようです。

ナナサンマルの影響の中でも特殊なのが、那覇市の開南交差点にある“バス専用信号機”の存在です。この信号が青になると全方面の一般車両が停止し、その間にバスは右折専用レーンに車線変更することなく、大きな弧を描いて右折します。

車両右側通行の頃の名残りが、この不思議な信号機を誕生させました。その詳しい理由やナナサンマルが影響を与えた意外なコトは、ぜひ動画にてご確認くださいね。

■ 子どもたちを見守る少女像は自動車ドライバーになにを思う

愛媛県・伊方町で、通学する子どもたちを見守るランドセルを背負った少女像があります。少女の肩には「交通安全」と書かれたタスキが掛けられています。

実はこの少女像、市や県が製作したものではありません。同町に住んでいた故・兵頭寛一さんが、半世紀以上前にここに設置しました。

この像のモデルは、故・兵頭秀子さん。1967年、10歳のときに自宅近くで飲酒運転のトラックに跳ねられて亡くなった女の子です。

深い悲しみに襲われた寛一さんは、、事故の2年後に秀子さんの像を建てました。

少女像の下には、寛一さんの言葉が刻まれていました。「この悲しみは私一人のものとして、再びこのような悲惨な事故が起こらぬようひたすら交通の安全を祈念しつつ、自らの手でこの像を刻む」。

少女像の顔を見ると、心なしか表情が怒っています。ドライバーに「安全運転してください」と、秀子さんが訴えているからに違いありません。それが、子どもたちの通学を見守る彼女の願いです。

■ 7歳児の平均身長“121センチの世界”と交通安全

全国的に、歩行中に事故に遭うことが突出して多いのは7歳児だそう。その理由の一つは、愛媛県の7歳児の平均身長(2023年4月現在)である“121センチの世界”です。

例えば、車と車の間から前方へ横断しようとするこの場面。大人だったら、右側から車が来そうなことがわかりますよね?

でも、“121センチの世界”はこう。車がまったく見えません。

そして、ドライバーからも子どもの姿は確認できません。

加えて、大人は視野が左右150度、上下120度ある一方、子どもの視野は左右90度、上下70度しかないと言われています。こうした違いを意識して、大人が子どもの目線に立って運転するのが大切です。

動画本編では、小学生に上がり、行動範囲が広くなった7歳児の交通安全意識を育むための試みもご紹介。大人も子どもも慢心せず、安全意識を高めていきましょう!

■ “車の仲間”自転車のこの合流は信号無視か?

免許取得の必要がない自転車ですが、道路交通法では軽車両に位置付けられており、あくまで“車の仲間”です。手軽に乗れる乗り物だけど、慢心してはいけない。

では、逆に自動車ドライバーの立場から自転車を見るとどういう印象になる? 某ドライバーから不満の声が上がりました。愛媛県松山市福音寺町の県道334号にある、信号機付きの三叉路の交差点が要注意スポットとのこと。

車で直進していると赤信号であるはずの左側から自転車が合流し、接触しそうになるという報告が寄せられたのです。

でも、正直、こんな自転車運転は多くの人がしている気が……。果たして、これは信号無視に該当するのでしょうか?

道路交通法によると、走る場所によって異なるそう。ここは歩道がないので、歩行者の進行を著しく妨げなければ自転車も路側帯(白線の内側)を走行することが許されています。そして、路側帯を使う場合は目の前の車両用信号に従う義務はありません。

ただ、白線の外側である車道を使う場合は車両用信号に従わないといけない。つまり、路側帯を走行すれば法律違反ではないということです。

しかし、注意すべきは交通ルールや車両との接触だけではありませんでした。みなさんはこの三叉路で、もう一つ何に気をつけるべきだと思いますか? 動画にてその答え合わせをしてみてくださいね。

■ 今一度、交通安全意識を高めて身を引き締める

知っているようで知らない交通ルールや交通にまつわるエピソードに触れると、身が引き締まります。交通安全意識を高めないといけないし、慢心してはいけない。

自動車に乗る人、自転車に乗る人、そして小さなお子さんを育てている親御さんなど、いろいろな人に見ていただき、心で受け止めてほしい……。そんなふうに感じる動画がありましたら、各動画ページ下にある「なるほどですね〜」ボタンを押して教えてくださいね!

(編集:ノオト)

のぞポンライター

寺西ジャジューカ

東京生まれ東京育ち……だけに、地方のおいしいものに憧れがある。子どもが好きそうな食べ物が好き。

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