【祝】「のぞいてニッポン」に新たに加わった静岡第一テレビ・四国放送の特徴まとめ
全国のローカル局の番組動画をお届けする「のぞいてニッポン」に、2024年から新たなテレビ局が続々と参加しています。
今回、取り上げるのは静岡第一テレビ(Daiichi-TV)と四国放送(JRT)の2局。静岡と四国……名物も地域性もまったく違う2つの地域からの参加です。
つまり、地域の情報を発信するテレビ局の個性もまったく異なるということ。両局のカラーはどんなふうに違い、どんな「おもしろ」を発信しているかをじっくり紹介していきます。
それと、どちらの局も“ローカルスター”というべき強烈なキャラクターを持ったリポーターを擁している点にも注目。出演者も強烈です!
■ 静岡第一テレビ
特徴① “創作中華の巨匠”がプロの技を教えてくれる!
特徴② 県内の注目スポットを巡り、静岡のスケールの大きさを伝える!
■ 四国放送
特徴① 40年以上の歴史を持つ長寿番組が驚愕の徳島情報を発信!
特徴② ②麺類大好きアナウンサーがやたら自分語りしながら食べ歩きの旅
特徴③ 井ノ上陽水が夢の中にいるような素敵な宿を訪ね歩く
■ 静岡第一テレビ
特徴① “創作中華の巨匠”がプロの技を教えてくれる!
『料理の鉄人』に最年少挑戦者(1997年当時)として出演したこともある“創作中華の巨匠”五十嵐美幸シェフに澤井志帆アナウンサーがプロの技を教わる料理コーナー「キラキラクッキング」は、必見のコンテンツでしょう。
澤井アナは、かねてより美幸シェフから教わりたいレシピがありました。それは、オムライスです。
「いつも破けちゃったりして、うまく作れないんですよねえ」(澤井アナ)
わかる! オムライスで特に大事なポイントは、見た目だったりするので。このポイントの成功率をググっと上げれば、“オムライスの鉄人”の座は近いかもしれません。
さっそく、卵をとじていく澤井アナ。はい、ここ注目です! 卵が固まってきたら、それをそのままクッキングシートの上へのせてください。
そして、卵の中心にラグビーボールの形になるようにチキンライスをのせます。
これをクッキングシートで巻き寿司のように包み込みましょう。
あとは、お皿にのせてきれいに仕上げるだけ。澤井アナからは「失敗する予感がないです」と、自信満々の言葉が飛び出ました! もはや、ウイニングラン状態か?
で、最終的にはこうなりました。
「破けてるね」(美幸シェフ)
誤解しないでください。このオムライスの作り方、すっごく簡単なので! 事実、美幸シェフがつくったオムライスは綺麗にふんわり仕上がりました。
ちなみに澤井アナは野菜ソムリエの資格持ちなので、レシピのワンポイントとして野菜や果物にまつわる豆知識も聞けちゃいます!
たまに失敗もするけれど伸びしろしかない澤井アナと、プロの技を教えてくれる巨匠・美幸シェフのコンビネーションがいい味出ています。二人が出演する「キラキラクッキング」を見て、私たちも料理がんばるぞ!
■ 静岡第一テレビ
特徴② 県内の注目スポットを巡り、静岡のスケールの大きさを伝える!
静岡の注目のスポットを巡るリポートも必見。なにしろ、静岡って“売り”がたくさんありますからね。お茶、サッカー、富士山……。クルマに乗って、それらの名物を巡る小旅行を満喫するのもおすすめです。
クルマに乗ったら、休憩を兼ねて立ち寄るのはサービスエリア。実は、この瞬間も楽しかったりします。最近、魅力的なサービスエリアってたくさんありますよね。
たとえば、東名高速道路の上り線にある「EXPASA(エクスパーサ)足柄」(静岡県御殿場市)は注目のサービスエリアの一つ。施設の大きさと店舗数は県内最大級で、ホテルやドッグランまで併設されています。
施設内で注目の店舗は、こちら。ベーカリー「ROYAL Garden」です。ほら、おいしそうなパンがたくさんあるでしょ? ……って、店頭がすべて同じパンで埋め尽くされてるじゃないですか!
さすが、静岡。近くから見たら、この土地ならではの二種類のパンが売り出されていました。雪化粧した冬の富士山をイメージしたメロンパン「富士山メロン」と、夏の富士山をイメージしたクリームパン「富士山クリームメロン」です。
2024年3月には「富士山メロン」が店舗販売数1位を、「富士山クリームメロン」が2位をそれぞれ獲得しました。その要因は、見た目の可愛さとおいしさです。多い日には合わせて1000個も売り上げる人気ぶり!
どれだけおいしいのか、リポーターの澤井アナが「富士山メロン」を試食するようです。いや、それにしてもでっけえ口だな!
“日本一高い山”富士山(の形をしたパン)を食べるのだから、これくらい豪快に口を開けないと食べられません。勢いよく富士山の裾野にかじりつきました。
どんな味だったかは、動画本編で見られる澤井アナのリポートで確認してください。静岡が誇るスケールの大きさをアナウンサーが体当たりで伝えるリポート、これも静岡第一テレビの特徴の一つです。
■ 四国放送
特徴① 40年以上の歴史を持つ長寿番組が驚愕の徳島情報を発信!
静岡に負けず劣らず、徳島にも魅力的なグルメやスポットはたくさんあります。それらの情報を紹介する『フォーカス徳島』の放送がスタートしたのは1982年。なんと40年以上の歴史を誇る長寿番組です。70年近く続く『笑点』に迫る勢いだし、22年で幕を閉じた『ルックルックこんにちは』より長い!
そんな名物番組は、さすがに情報の密度も濃いです。都会だけでなく、こういう場所にまで足を伸ばしてリポートする情報収集力の高さに脱帽しますよ。
この山間部になにがあるかというと、アイスクリームやジェラートを提供するお店「TONPUKU(トンプク)」(徳島県上勝町)です。
こんな立地で営業しているだけに、メニューもちょっと変わり種。たとえば、このジェラートにはどんな食材が使われていると思いますか?
緑色だけに、メロンとかキウイっぽい気がしますよね。違うんです、これです。
正解は、山で採ることのできる「イタドリ」でした! かつては切り傷や火傷に若葉を揉んで塗られていた薬草であり、和え物や佃煮として食される山菜です。
イタドリに加えて、高級爪楊枝の原材料として利用されている木「クロモジ」で作ったジェラートもおすすめです。
徳島に行くと、爪楊枝の原材料を使ったジェラートを食べることができる。なんて、驚愕の情報なんでしょう。さすが、『フォーカス徳島』です。
■ 四国放送
特徴② 麺類大好きアナウンサーがやたら自分語りしながら食べ歩きの旅
無類の麺類好き、島川未有アナウンサーが徳島県内のラーメンを食べ歩く「me you 麺(みゆめん)」は、ぜひとも好事家に見てもらいたいコーナーです。
しょっぱなから、予想外の展開。ラーメン店を目指し、河川敷を威風堂々と歩く島川アナのモノローグから動画はスタートしました。
「徳島ラーメン、私は……好きですね、普通に。濃い、醤油……とんこつ? がっつり食べたいときは最高ですよね」
密着ドキュメンタリーのように自分語りしながら“ラーメン愛”を表明し、まるでランウェイにいるかのようなウォーキングをする島川アナ。
そして、急に植物の映像をインサート。
そんなこんなで、ようやくお目当てのラーメン店に到着した島川アナ。「なにを食べようかしら……」と食券機を見つめる彼女の表情が素敵すぎます。お目当てのラーメン店にたどり着き、昂った感情が完全にだだ漏れしていますね。
今回、島川アナが訪れたのは甘辛い豚骨醤油の「茶系」が売りのお店。彼女がチョイスしたのは、「煮たまご入り にく肉小」と「ごはん小」でした。結構、食べます。
さあ、後は席についてラーメンができ上がるのを待つだけ……とは、なりません。またしても始まったのは、島川アナのモノローグです。
「かなり広いお店。カウンター席が独特の形で、おもしろいなあ」
このあたり、まるで『孤独のグルメ』の井之頭五郎みたいです。ラーメンだけじゃなく、お店の構造や雰囲気まで味わう、五郎ばりの島川アナ。
はい、ラーメンとごはんが運ばれてきました。
これをものすごい勢いで平らげていく島川アナ。でも、ただ一心不乱に食べるわけじゃなく、脳内ではいろいろ洞察します。食事中でも、やはり彼女のモノローグが被さりました。
「スープの味は……うん。濃厚な醤油とんこつ。ちょっと濃い目で、ご飯に絶対合う!」
「麺は細めのストレート。これぞ、徳島ラーメン。中細麺が濃厚なスープによく絡む……!」
「チャーシューもいただきます。……やらか~い。口の中でほろほろに崩れて、溶ける!」
もはや、食レポというよりも私小説のような趣きがあります。そして、当たり前のように完食する島川アナ。モリモリ食べて、スープまで完飲しました。
島川アナの食事風景を見るレギュラー陣の反応はワイプに映っており、あきらかに「よく食べるね、この人は」という表情です。
こんなふうに、島川アナが“推し麺”を探し求め続けるコーナー「me you 麺」。静かに燃える青い炎のようなテンションがありました。至高の動画です。
■ 四国放送
特徴③ 井ノ上陽水が夢の中にいるような素敵な宿を訪ね歩く
ミュージシャンの井ノ上陽水は、ご存知ですか。代表曲に「傘がない」「少年時代」があり、同郷のタモリと友だちの井上陽水じゃないですよ? 「井上」の間に「ノ」が入り、「ようすい」じゃなくて「あけみ」と読む、シンガーソングライターの井ノ上陽水です。
彼が担当しているのは、徳島県内外の魅力的な宿を訪ね歩く「陽水の夢の中へ」なるコーナーです。いや、「夢の中へ」って!
今回、彼が訪れたのは3000坪の敷地にたった16客室しかないという「リゾートホテル モアナコースト」(徳島県鳴門市)でした。なるほど、夢のように素敵な宿へ泊まりにいくから、「夢の中へ」というタイトルは間違っていないかもしれません。
では、噂の客室へ向かいましょう。……うわっ、お洒落! 中庭に面したジャグジー、プライベートサウナ、さらには水風呂も付いた客室になっています。
「ここの高級感に、僕自身がついていけてないです(苦笑)」(陽水)
しっかりしてよ、陽水!
宿の楽しみといえば、“食”も欠かせません。なんと、このホテルにはレストランが併設されているんです。こちらのスペシャルディナーコースも、また豪華!
天然鳴門鯛を食べた陽水の絶頂寸前の表情で、すべてが伝わってきます。
そして、最後に弾き語りする陽水。歌う曲は「夢の中へ」……ではなく、彼の自作曲でした。宿泊した「リゾートホテル モアナコースト」での体験を踏まえてつくった曲のようです。ほぉ~、いい曲じゃないですか。
宿泊をした後、最後にお土産を持たせてくれたかのような弾き語りの締め。朴訥なリポーターの人柄で余韻を残す、いい動画です。
■ 各ローカル局が趣向を凝らした動画を続々と発信!
改めて振り返ると、楽しい動画をつくろうと両局ともに趣向を凝らしていることがわかります。レシピ紹介に野菜ソムリエならではの豆知識を取り入れたり、ただのラーメン食レポで済まさなかったり……。こうした試行錯誤が、そのままテレビ局の個性へと昇華するのでしょうね。
これからも「のぞいてニッポン」では、個性豊かなローカル局の魅力を余すことなくお伝えし続けます!
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(編集:ノオト)
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神田(こうだ) のぞポンライター
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